2026/05/19

うれしく緊張する依頼

 「みもちゃんにこういう仕事をお願いしたいんだけど、できる?」と聞かれると、どきっとする。依頼のほとんどは、大抵やったことがないものばかりだからだ。話をうかがって、勉強になりそうだなとおもえて、先方の期待に応えたいとおもえたら、「やらせてください」とお返事をするようにしている。ここのところ、そういう縫製関係の話が続いていて、緊張は続くが、お仕事をいただけるのはありがたい。上手に縫える人はこの世にたくさんいるのをよく知っているからこそ、「わたしでいいのか」と思うが、そういう弱気なことは言わないと決めている。心を鬼にする。どんなこともやってみなければわからないわけで、向き不向きなんて、やりながら考えるしかないのだ。

昨日は写真家の杉江篤志(すぎえ・あつし)くんが昼前から来訪。必要があって、縫製作業をしている普段の風景をカメラで撮影してもらった。一番シンプルな、白のタイパンツを縫うところを撮ってもらったのは、白を縫うのがいちばん好きなのもあるが、シンプルな方が失敗もしないだろう、と思ったことも大きい。ところが、である。たとえ気心知れたい人であっても、人に見られると緊張するもので、途中の工程を一部間違ってしまった。で、解いて縫い直した。そんな凡ミスは10年以上一度もないので、初心忘れるべからず、と神様からメッセージをもらったような気持ち。
時間ギリギリいっぱいまで、物撮りなどもしてくれた杉江くん。作業を終えて、娘のとわたしの自転車二台で、材木座の<ミルコーヒー・スタンド>までペダルを漕いだ。遅いお昼をさっと食べて、コーヒーを飲んだ。店主の女性と杉江くんは、10年ぶりくらいに会うようだったが、楽しそうに言葉を交わしていた。昨日、写真を撮り終えた後に「納得のいく写真が撮れていなかったら、また撮りにきます」と言った杉江くんの気持ち、よくわかる。縫製に関しては、私も同じことをおもうから。